フリーランスとして活動する上で、避けて通れないのが単価設定です。会社員時代は、自分の働きに対する対価は会社の給与規定の中で決まっていて、自分から「これくらいの金額が妥当だ」と主張する場面はほとんどありませんでした。
独立してからは、その線引きをすべて自分でやらなければならず、これが想像以上に難しい判断だと感じています。
ただ正直に言うと、この部分については今も明確な答えが出せていません。
この記事では、今どうやって単価を決めているか、そしてそのやり方に対して今も感じている迷いを、そのまま書いておこうと思います。
すでに確立した方法論を紹介する記事ではなく、あくまで進行形の悩みの記録として読んでもらえたらと思います。
フリーランスとして独立するきっかけになったWEBCOACHのレビューついては、こちらの記事にまとめています。
最初は、クライアントから提示された金額のまま承認した
そもそもの始まりは、単価を自分で提示したわけではありませんでした。
最初の案件では、クライアント側から金額が提示され、それをそのまま承認する形でスタートしています。相場を調べた上で交渉するという発想は持ちつつも、当時はスキルに見合う基準を持てていませんでした。

以前の記事でも触れましたが、初案件を取るまでにクラウドソーシングサイトのテスト案件も経験しました。あのときの報酬は2つ合わせて500円で、テスト案件だとしても、今振り返るとやはり安すぎたと感じています。
今の単価の決め方は、あのときの金額を基準にしているわけではなく、あくまでその後クライアントから提示していただいた案件を出発点にしています。
今の単価の決め方:最初の案件を基準にした相対評価
その後、案件が増えていく中で、単価をどう決めているかというと、実は明確な基準があるわけではありません。最初にクライアントから提示していただいた金額と作業工数を、今でも一種の「基準点」として使っています。
具体的には、「今回の案件は、あのときより作業量が多そうだから少し高めに」「今回は工程がシンプルだから少し安めに」というように、過去の案件との相対比較で単価を決めている状態です。
市場相場のデータを調べて根拠を持って決めているわけではなく、あくまで自分の中の感覚的な物差しに頼っている、というのが実情です。
この決め方には、それなりに理屈もあると思っています。
作業内容が具体的にイメージできる分、感覚のズレは比較的少ないですし、少なくとも「毎回まったくバラバラの基準で決めている」という状態は避けられています。
ただ、その基準点自体が、そもそも相場に対して適正なのかどうかを検証したことがない、という根本的な弱さは残ったままです。
基準点がずれていれば、そこからどれだけ丁寧に相対調整をしても、結局全体として低い水準に留まり続けてしまう可能性があります。
実際に作業してみると、「割に合わない」と感じることがある
この決め方の一番の問題は、見積もり時点の想定と、実際に作業してみたときの体感がズレることがある点です。
事前に工数を見積もって単価を決めたつもりでも、実際に手を動かしてみると、想定より時間がかかってしまう場面が出てきます。
そうなると、「この単価で見合っているのか」という疑問が頭をよぎります。
もちろん、これは単純に自分の技術がまだ効率よく作業を進められるレベルに達していないだけ、という可能性が大きいとは思っています。経験を積んだ人であれば、もっと短い時間で同じ成果物を仕上げられるのかもしれません。
それでも、実際に「割に合わないな」と感じてしまう瞬間があるのは事実で、そのたびに「単価設定、これで本当にいいんだろうか」という迷いが顔を出します。技術不足が原因なのか、そもそもの単価設定に無理があるのか、その切り分けが自分の中でまだうまくできていません。

なぜ迷い続けているのか
振り返ってみると、迷いの根っこにあるのは「比較対象を持てていないこと」だと思います。
相場サイトの数字を眺めたことはあっても、自分と同じくらいの経験値・スキルの人が実際にどれくらいの単価で受けているのか、リアルな感覚をまだ掴めていません。
フリーランス同士で単価の話を気軽にできる関係性がまだあまりないことも、この状態が続いている理由のひとつだと思います。
また、値上げを切り出すこと自体への抵抗感もあります。
今の単価に不満があっても、「値上げを打診して、案件自体が切れてしまったらどうしよう」という不安が先に立ってしまい、結局今のままの金額でずるずると続けてしまっている、というのが正直なところです。
実績も浅く、他に案件の当てがまだ十分にない状態では、目の前の案件を手放すリスクの方が、単価が低いことの不満より大きく感じられてしまうのだと思います。
これからどうしていくか
今すぐ大きく単価を見直す予定はありませんが、まずは自分の作業にどれくらいの時間がかかっているのか、案件ごとにきちんと記録を取ることから始めようと思っています。
感覚だけで「割に合わない」と感じるのではなく、実際の時給換算でどうなっているのかを数字で把握できれば、単価を見直すべきかどうかの判断材料にもなるはずです。
記録を続けていけば、「この種類の作業は思ったより時間がかかっている」「この作業は逆に効率よくこなせている」といった傾向も見えてくるはずです。
そうなれば、案件ごとの相対比較というやり方自体も、もう少し根拠のあるものに近づけていけるのではないかと考えています。その上で、経験を積んで技術的な効率が上がってきたタイミングで、あらためて単価を見直すことも検討していきたいと思っています。
同じように迷っている人へ
単価設定に「これが正解」という基準はなく、多くのフリーランスが手探りで進めているのではないかと思います。
少なくとも私自身は、今もまったく確信を持てていません。
それでも、感覚だけに頼らず、実際の作業時間や成果を記録しながら、少しずつ自分なりの基準を作っていくしかないのだろうと感じています。
同じように「この金額で本当にいいのか」と悩んでいる人がいたら、まずは自分の作業時間を可視化するところから始めてみるのをおすすめしたいです。



